26インチの自転車を小学校5年の夏休みに入る一日前に、親にズーッとねだって買ってもらいました。
エンジの色、内装３速、セミドロップハンドル、空気入れ、水筒、サドルの後ろには小物入れもついていました。
一学期の終業式も終わって、上野小学校の5年だった私は、ともだち３人と約束して、服部緑地公園のプールに
颯爽と新車の自転車で出かけました。
プールの表の自転車置き場に駐輪して、鍵も掛けて友人と約1時間半位遊泳を楽しみ、服を着替えて自転車の所に戻りました。
帰ってみると、無残にも、私の自転車は引き倒されて、空気入れも水筒も、小物入れも盗まれ、サドルやハンドルはコールタールでいたずらされ汚されていました。
情けない気持ちと、両親に申し訳ない気持ち、いろんなマイナスを背負って帰宅することに、、、。
おまけにブレーキも少し閉められて、キーキー音を立てながら緑地公園から、東豊中まで押していました。
ちょうど写真の場所のガソリンスタンド、右上に「共同石油」？でしょうか、その前を通った時に、店員さんたちが私に注目しました。
「坊や、自転車どうしたの」
情けない不条理な気持ちが一気にこみ上げて、泣きながら事情を説明しました。
まず、飲み物をいただきました。
揮発油でサドルやハンドルを綺麗にしてくれました。
ブレーキも緩め、空気も入れてもらって、「これで乗れるよ」
本当に本当に人の温かさと恩を心に刻みました。
丁度写真の年代の頃の、一生の思い出です。

こんにちは。廣瀬と申します。この写真を撮っている場所に一軒家があったと思いますが母の実家です。
叔母に確認したら間違いないとの事です。
石の道標でわかりました。
母の実家は昭和50年代にマンションになりましたとても懐かしい写真だと皆喜んでおりました。
ありがとうございました。